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産業機械カバー・装置カバーの種類とコストダウン調達の方法

2024.09.13

製造品について

一般的に産業機械カバー・装置カバーとは、製品を製造するために使用する機械装置(工作用機械や装置、分析器など)の危険性の高い部分を覆うことで、エンジニアの安全を確保することを目的として使用するパーツを指します。

ただし、ひとえに産業機械カバー・装置カバーとまとめて表現できるかというとそうではありません。実際、様々なカバー製品を手掛ける過程で、機械・装置の機能により、求められる特性は異なっており、材質も同様に異なります。

一例をあげると、切子をだす工作機械のような製品であれば、気密性が求められ、細かい埃もシャットダウンする防塵力が求められます。

当社では長年のカバー製造実績を基に、業界ごとのニーズに対して最適なカバー製造をご提案することが可能です。さらに、不要な設計箇所についてはVA・VE提案をさせていただく場合もございます。

下記では、当社が手掛けた実績のあるカバー類についてご紹介します。

1.当社が手掛ける産業機械カバー・装置カバーの種類

鉄鋼・プラント設備向けカバー

鉄鋼・プラント設備向けカバーとは主に、大規模工場の設備で使用するカバー類をさします。例えば、大型の集塵ダクトや、高炉周辺におく熱交換器のカバーなどです。これらの製品はとにかくサイズが大きく、製造したのちに、据え付けをする工場までの輸送がネックとなります。

組立後の海上輸送や、仮組後の輸送・現地据え付けなど他のカバー類とは少し異なるニーズがあります。そのため、対応可能な企業は限られ、ノウハウのない企業には難しい対応となります。

食品機械・半導体製造装置用カバー

食品機械・半導体製造装置用カバーとは、各製品の製造工程で使用される機械装置を指し、ポイントとして水や薬液などを使用する環境にあり、防水性はもちろん、防錆性などが求められる分野です。そのため材質にはステンレスを使用する場合が多く、SUS300番台が多いと言えます。非常に一般的なSUS303・304はもちろん、SUS316 などの特殊なステンレスにも加工ノウハウを持ち、かつバフ研磨などの仕上げまでできるノウハウが必要な製品群です。

建設機械・農業機械カバー

建設機械・農業機械カバーとは、トラクタ・ホイルローダー、破砕機、刈取機械などや、除草機、農業用トラクタなどを指します。使用場所が室内ではなく、雨や風などにさらされる室外であるため、強度はもちろんサビなどを防止する表面処理や塗装の工夫も必要です。強度も求められる一方、場所によっては軽量化のニーズもあり、SS400やアルミなど材質は様々で柔軟な対応力が求めらえる分野です。

工作機械・装置用カバー

工作機械・装置用カバーは主に、マシニングセンタ・旋盤、フライスなどに使用されるカバーを指します。工作機械とは正確には、切子が出る機会をさしますので、プレス機械、圧延機械、鍛造機、射出成形機、押出成形機といった機械は除外されますが、カバーという点においてはニーズは近しいものであるため、ひとくくりに捉えても問題ありません。

ポイントは機密性などの点に加え、高額な機械であり、ユーザーが購入する商品の為、意匠性も非常に厳しく、板金・溶接だけでなく塗装などの処理も十分に配慮が必要です。現場で働くエンジニアの方を刃物などの危険物から守るため強度とともに、へこみやキズのない美観も求められる難易度高い製品と言えます。

2.産業機械カバー・装置カバーのコストダウン調達のポイント

産業機械カバー・装置カバーのコストダウン調達において最も重要となるのが、サプライヤー選定です。

先ほどもお伝えした通り、産業機械カバー・装置カバーは用途により求められるスペック・機能性は異なり、「カバー製造ができる!」と謳っているメーカーでも精度・サイズという点で詳細を詰めると、見積を断られてしまう・孫請けに依頼をするといった場合もあります。結果として、コストが求めるレベルに見合わずサプライヤー選定を再度しなければならなくなったり、依頼はしたものの、当初の要求精度・品質を満たさない製品ができあがるなど調達活動の長期化・満足のいく製品の確保が難しくなってしまいます。

では、どうすればよいのか?というと、多岐にわたるサプライヤーを抱え、適切な発注先選定ができる調達代行を得意とする企業に依頼をされることが良いと言えます。

当社では、国内外に複数のサプライヤーを持ち、お客様の要望に合わせ、QCDすべての点で最適な 調達活動が出来る点に強みがあると考えています。 基本的には小型のものは国内、大型のものは国外と分けて製作しています。 公道の運搬に申請が必要であったり、大きすぎてできなかったりするものは国外での 製作としています。 また、仮組に広い敷地が必要といった場合でも国外となります。 品質においては、国内ですと要所で直接確認へ行っております。 国外の場合ですと、工場の自主検査と現地に駐在している当社の現地社員による検査、また 必要であれば日本から当社社員が直接工場へ行き検査もしております。 価格面でも複数社へ見積依頼することで為替などの影響も考慮した適正価格での調達が可能となります。

お困りの案件がありましたらお問い合わせください。 下記に当社が過去手掛けた製作品の一部をご紹介していきます。

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